昨日、かほく市でおこなわれた社会福祉大会で、「ふれあい工房たんと」理事長酒井の講演がありました。
「大切な出会いと私」と題して、約200人の、おもに福祉関係のかたたちをまえに話をしました。
大きな交通事故をおこし、障がいをかかえた酒井は、以降、車いすでの生活になります。そのことでさまざまな差別を経験しました。そして、それまでやってきたコックさんの技量をいかした福祉事業所を立ち上げました。
それが「ふれあい工房たんと」です。だから酒井は理事長であり、料理長であり、まかない担当なのです。
もちまえの明るさと大きな声で、カレー作りや障がい者スポーツを通して、これからの社会福祉のありかたを、きょうも模索しています。
「障がい者になってほんとうによかったと思うんですよ。うそじゃないです。だってほんとうにたくさんの素晴らしいひとたちと出会うことができたんですから。」
ニコニコしながらそう言います。
超高齢化社会を迎えつつあるいま、強者がせわしなく闊歩する時代から、障がい者、外国人、高齢者をふくみこんだ、多様性ある共存と共生の時代にシフトしています。
ひとりひとりが「福祉」や「介護」を我がこととしてとらえること、そしてそのための社会や政治、行政のありようをみんなで考え、話し合うことがなにより大切だと思うのです。
共存と共生を礎に、たがいを気づかう社会の実現をめざしていこうと、そんなことを夢想しながら、「たんと」はきょうもカレーを作ります。